明日行こうはばかやろう

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上京して2年半経った。

2年半しか経っていないのに、そして自分の活動範囲など本当に限られているのに、すでに数えきれないほどの飲食店が消えていくのを見てきた。もちろん大阪にも店の入れ替わりが激しいエリアというのはあったけど、それにしてもちょっと異常じゃないかというくらい、都心では新しい店が現れては消えている。

私が引っ越して来てすぐの頃、平日昼間にうだうだしていた近所のカフェは半分くらい違うお店になっている。食べログでそのうち記念日にでも行こうとリストに入れていた個人経営のフレンチもかなりの確率で移転・閉店マークがついている。先日は紹介されて行ったレストランが大変美味しくリーズナブルだったため、その場で次の予約を取ろうとしたところ「実は来月で閉店しちゃうんですよ」と言われて衝撃を受けた。

何がびっくりするって、閑古鳥が鳴いていていかにも「来年あるか怪しい」感じではなく、いつ行っても人が並んでいたり予約が困難だったりする、とても流行っていたお店もすっといなくなるのだ。(大好きだった神楽坂のアシェット・デゼールのお店、カルム・エランが閉店してしまったのは去年一番のショックだった…。予約戦争が激しく3回しか行けなかったけど、まさか移転でなく閉店してしまうとは思っていなかった。)

人気過ぎて店が手狭になって移転とか、人気に見えたけど実はその土地の賃料には売り上げが足りなかったとか、料理人が地元に帰るとか(結構あるパターンだと知った)、理由は様々だと思うけど、「流行っているからといって来年も同じ場所に店があるとは限らない」ということを痛感した。本当に気になったお店はすぐに行かないと後悔する。

これまで、「機会を逃したら二度と行けないから、優先的に予定を入れるべき」と思っていたのは公演期間が決まっている舞台や展覧会、そして自分一人で予定が決められないような集まりの類で、「気になる/好きな飲食店に行く」は優先事項には含まれていなかった。でも、店も人も、そこに行けば必ずある、というものは無いんだなと実感している。

といってもお金にも時間にも胃袋にも限界があるので、気になっている場所全てに行けるはずもないし、新しい出会いもたくさんあるし、その中で優先順位をつけたりしつつ、行けたり行けなかったりするのがまた、運であり縁なんだろうな、とも思うけど。